「FJクルーザー」。国産車でも輸入車でもこれほど個性的なクルマはない。はたして競合車種というものがあるのか疑問だが、値引きを比較する上でなら、同価格帯のSUVは存在します。実際に検討する際に比較するかどうかは別として、それぞれの値引きの現状を比較してみました。
SUV値引き比較表
FJクルーザー | ランドクルーザープラド | ムラーノ | パジェロ | |
---|---|---|---|---|
トヨタ販売チャネル | トヨタ店 | トヨタ店 | ||
車両価格 | 3,240,000~3,466,286 | 3,270,857~5,040,000 | 3,056,400~4,597,560 | 2,921,400~4,930,200 |
エンジン形式・排気量 | V型6気筒4.0L |
V型6気筒4.0L 直列4気筒2.7L |
V型6気筒3.5L 直列4気筒2.5 |
V型6気筒3.0L 直列4気筒3.2Lディーゼルターボ |
使用燃料・タンク容量(ℓ) | 無鉛レギュラー・72 | 無鉛レギュラー・87 |
無鉛プレミアム82 無鉛レギュラー82 |
軽油88 無鉛レギュラー88 |
JC08モード燃料消費率(㎞/L) | 8.0 | 7.9 8.5 | 8.7 10.6 | 8.4 10.4 |
値引き予想額(万円) | 20~25 | 30~32 | 35~38 | 32~35 |
リセールバリュー(A・B・C) | B | B | C | B |
発売年月日 | 2010年12月日本発売 | 2009年9月FMC | 2008年9月FMC | 2006年10月FMC |
最終変更時期 | 2014年7月一部改良 | 2013年9月MC | 2012年12月一部改良 | 2014年7月一部改良 |
人気度(△A・B・C・D・E▼) | B | B | D | C |
トヨタ FJクルーザー
このクルマを購入さると決めた人は、他の車種には目もくれないというのが実情でしょう。現実に競合車種と言えるライバルも存在しません。交渉の現場で可能性があるのは、同じ店舗で販売されている「ランドクルーザー」シリーズの中で、価格的に近い「ランドクルーザープラド」でしょう。まったく違うコンセプトのクルマなので意外に思うかも知れないが、「FJクルーザー」の様に実用性とはかけ離れたモデルを購入するのは、かなり勇気が必要です。少しでも迷いがある場合には、現実的な選択をする最後の砦かもしれません。そして、確実に「ランドクルーザープラド」の方が値引きも多いので、発言力のある家族が同席されていたなら、迷うことでしょう。
これは本当の意味でのクルマ選びという事で、「FJクルーザー」の値引きの為ではありません。値引き目的なら、購入する気がなくても他車の見積もりを取ることが必要でしょう。「ランドクルーザープラド」以上にコンセプトのかけ離れた車種でも、価格が近い「パジェロ」「ムラーノ」などが丁度いいでしょう。販売台数も少なく、高額車種でもあるので、各ディーラーとしても多少値引きが多くても、販売にこぎつければ大きな利益につながるため、合い見積もりに都合のいい条件が手に入れられます。ただし、「FJクルーザー」自体が大きな値引きをしてまで拡販する車種ではないため、20万円程度の値引きが壁になるでしょう。
具体的な目標としては標準車の支払総額で、21~22万円高の”オフロードパッケージ”か”ブラックカラーパッケージ”を手に入れたい。
トヨタ ランドクルーザープラド
確実に言えるのは、「FJクルーザー」より値引きは多いということ。「ランドクルーザー」シリーズの中でも一番販売台数が多く、他社のSUVとの競合にも多くさらされているという事もその理由でしょう。「パジェロ」や「アウトランダー」といった三菱勢だけではなく、「ジープ」や「レンジローバーレヴォーグ」のどの輸入車もライバルになりえます。値引きという事では国産車が相手になりますが、ブランド力が強力な輸入車に対抗するには、値引きが必要になります。
現在のねらい目グレードは特別仕様車のTX”Argento Cross”。ベース車「TX」に対して8万円ほどの価格差で、専用の内外装と装備が付く。「TX」の価格交渉の最後に、同じ支払額でこのTX”Argento Cross”を狙う。
日産 ムラーノ
日産のSUVの主役である「エクストレイル」を見ると、「ムラ-ノ」の存在する意味が薄れてきてしまいます。特に2.5Lモデルを購入する意味が見いだせなません。「ムラーノ」らしさを求めると3.5Lとなるが、最低でも459万というプライスにしり込みする。通算3代目となる新型「ムラーノ」はすでに北米にて発売されており、日本発売は2015年の秋頃と予想されています。つまりモデル末期なのは承知での価格交渉になるので、この新型の話題は値引き交渉には必要になります。それでも現行車種の購入を検討するのだから、と言うことになります。もしくは「新型が出てから考える・・・」という営業マンが一番困るセリフも必要です。
同じ仕様なら50万円以上の差がある2.5L車と3.5L車。思い切って交渉の最初にこの価格差をなくす希望を出してみましょう。価格次第で購入する事を明確にし、相手にどこまで可能か考えさせましょう。主導権をこちらが手にすることが重要です。検討するのはこちらではなく、ディーラー側です。
三菱 パジェロ
「ランドクルーザー」シリーズの実質的な競合車種はこの「パジェロ」だけと言っていいでしょう。しかし。「FJクルーザー」のような独創的なデザインの車種ではありません。オーソドックスなSUVとしてのスタイルは、一時代を作り上げた時代とは違い、一部のマニア向けという本来の立場に戻ったともいえます。「FJクルーザー」とは異なりますが、ショートボディ車は、同じぐらいに個性的であると言えます。
値引きの点では、国産車に競合車種もないことから値引きで売るという姿勢がなく、交渉が難しいのですが、本格的なSUVがどうしても欲しいというマニアックな心情を語ることで、営業マンを味方につけることも必要なことです。熱心な客には是非買ってもらいたいと思ってもらえれば、無理な条件も通る可能性があります。このケースでは営業マンと店側、もしくは販社との交渉になります。