本格的Lクラスミニバンの草分けとも言える「エルグランド」。
しかし、パワフルな3.5Lエンジンには定評がありますが、アイドリングストップの採用もなく、またライバルにすでに採用されているハイブリッド車の設定がないなど、設計の古さを感じるのも事実です。
そんな影響は販売台数にも現れており、2015年1月にフルモデルチェンジされた「アルファード/ヴェルファイア」が大ヒットしているのは当然として、「エルグランド」よりも発売時期が古い「エスティマ」にも大きく差を付けられているのが現状です。
それでも「エルグランド」の新車購入をご検討されている方もいると思われますので、値引きの現状をライバルと比較してみました。
値引き比較表
エルグランド | トヨタ アルファード | トヨタ エスティマ | |
---|---|---|---|
排気量 | 2.5 3.5 | 2.5 3.5 2.5ハイブリッド | 2.4 3.5 2.4ハイブリッド |
車両価格(円) | 3,213,000~8,067,600 | 3,197,782~7,036,691 | 2,878,691~5,235,055 |
JC08モード燃費率(㎞/L) | 9.0~10.8 | 9.1~19.4 | 9.1~19.0 |
値引き予想額万円) | 34~38 | 20~23 | 30~33 |
リセールバリュー(A~C) | B | A | B |
発売年月日 | 2010年8月FMC | 2015年1月FMC | 2006年1月FMC |
最新MC時期 | 2014年1月 | 2012年5月 | |
最終変更時期 | 2015年4月 グレード変更 | 2014年9月 一部改良 | |
同クラス人気度(A~E) | C | A | D |
日産 エルグランド
ライバルに遅れるラインナップ
グレード間の価格差を利用した交渉を
「エルグランド」の価格表を見ると、その販売台数の少なさにもかかわらず、非常に多くのグレードが並んでいます。
しかし、ほとんどがメーカーオプションやレザーシートの有無程度。
整理するとエンジンが2.5Lか3.5L、それぞれの2WDと4WD。
グレードは標準タイプ、スポーツタイプのハイウェイスターとライダー、そして超高級仕様のVIPとなります。
この中で要れ筋なのは、やはり時代を反映して2.5L、そしてハイウェイスターとなり、最安値は2WD車で約339万円の車両価格となります。
値引き交渉においては、上級Sプ尾車の「ハイウェイスタープレミアム」約399万円も見積りから始めるのが良いでしょう。
これを標準車と同じ支払額でという交渉になります。
価格差は実に60万円もあり、実現には無理がありますが、具体的な希望を提示することで価格的に購入の本気度が伝わり、全てを飲むことが出来なくても最大の妥協案が期待出来ます。
注意しなければいけないのが、28万円高の「ハイウェイスターアーバンクローム」を引き合いに出すとアッサリとOKされてそれ以上の価格交渉が難しくなったり、それ以下の価格を提示されるので、最初に大きく出ることが重要です。
トヨタ アルファード/ヴェルファイア
強気の販売にはチャネル間のライバル意識を利用
2015年1月26日にフルモデルチェンジをしたトヨタの最高級ミニバンが「アルファード」と姉妹車の「ヴェルファイア」。
燃費の向上とパワーアップも実現し、商品力も大幅にアップしました。
販売実績も好調で、高価格車でありまがらも、クラス下の「ノア/ヴォゥシー/エスクァイア」に匹敵する販売台数を誇る大ヒットとなっています。
そんな人気車種だけに、値引き狙いで「エルグランド」を持ち出しても値引きは引き出せません。
まったく相手にしていないとは言いませんが、値引きの差は燃費でチャラになるという話になりかねません。
そこでやはり姉妹車対決に持ち込む手です。
トヨペット店扱いの「ヴェルファイア」とネッツ店扱いの「アルファード」は、先代モデルでは2千台以上「ヴェルファイア」が上回っていたのですが、現行モデルではほぼ互角の売り上げとなっていますそのため両店の対抗意識はより激しくなっています。
購入者側としてはこれを利用しない手はありませんし、値引きを引き出すにはこの方法しかないとも言えます。
トヨタ エスティマ/エスティマハイブリッド
モデル末期車と割り切ってお買い得価格を取得
トヨタのもう一つのLサイズミニバンが「エスティマ/エスティマハイブリッド」です。
2006年1月に発売されて9年半が経過した長寿モデルとなっています。
かつての人気モデルだけに、モデルチェンジ情報は毎年のように多く出回り、いまだに真相は不明です。
2016年にフルモデルチェンジもしくはパワーユニットの載せ替えを含むビッグマイナーチェンジ。
「ノア/ヴォクシー」に「エスクワイア」が登場したことによるカタログ落ちという説もあります。
どちらにせよモデル末期であるので、現行モデル最大の買い得期であることは間違いないでしょう。
モデル末期車種の値引き交渉においては、特に競合車を立てる必要はありません。
2006年発売の車種を新車で購入しようというのですから、ハイブリッド車、2.4L車2.5L車にかかわらず大幅値引きを要求するのは当然です。
ここは最初に大きな要求を示して、交渉の主導権を取りましょう。
本当に出費の少ないモデルはどれか
「エルグランド」のようなLサイズのミニバンは市場が縮小していると思われがちですが、新型「アルファード/ヴェルファイア」の販売実績を見ると、魅力的な車種は売れる要素がまだまだあると感じられます。
そんな中、取り残された感のある「エルグランド」は値引きせざるをえない状況にならざるをえません。
これはモデル末期の「エスティマ」にも当てはまります。
一度は優越感を得られるLサイズミニバンを検討するなら、このようなお買い得車狙いもいいでしょう。
燃費などは最新のハイブリッド車に劣りますが、大幅値引きで購入出来ればトータルの出費は少なくなることもあります。