2015年10月にマイナーチェンジされた「XV」は、エクステリアはより力強くシャープな印象になった。
インテリアにおいてはカジュアルさはそのままに質感を引き上げられ、安全面も強化されています。
しかし、人気のあるジャンルに成長したクロスオーバーSUVだけに、同クラスやクラス下の1.5Lにもライバが多数存在しています。
そこで、今回マイナーチェンジを行い販売を伸ばしたい「XV」と、ライバルを値引きとコストパフォーマンスの面から比較してみましょう。
2.0L、1.5Lそしてハイブリッドとパワーユニットも様々ですが、価格帯を基準にライバル車種を選んでいます。
値引き比較表
スバルXV | ヴェゼル | CX-3 |
アクア X-URBAN |
|
---|---|---|---|---|
車両価格(円) |
2,289,600 ~2,862,000 |
1,931,000 ~2,750,000 |
2,376,000 ~3,024,000 |
2,100,109 |
JC08モード 燃費率(㎞/L) |
16.2~20.4 | 19.0~23.2 | 21.0~25.0 | 33.8 |
値引き予想額(万円) | 18~20 | 18~20 | 25~28 | 15~18 |
リセールバリュー (A~C) |
B | A | B | B |
発売年月日 |
2012年10月 FMC |
2013年12月 NEW |
2015年2月 NEW |
2014年12月 NEW |
最新MC時期 |
2015年10月 MC |
|||
最終変更時期 |
2015年4月 一部改良 |
2015年12月 一部改良 |
2015年11月 一部改良 |
|
同クラス人気度 (A~E) |
B | A | C | C |
スバルXV
値引き目標18~20万円
オプション値引きを含めて25万円
「XV」の販売における主力はハイブリッド車になります。
NAガソリン車より車両価格が高いハイブリッド車ですが、トヨタのような本格的なシステムよりも安価設定で、NAガソリン車に対して30万円ほどの差に収まっているのが魅力です。
そこで、ハイブリッド車の値引き交渉においては、この差額を埋めるというのを目標にすることになるでしょう。
各社の人気車種が集まる人気のクロスオーバーSUVクラスだけに、競合車種は多くありますが、値引きを引き出す相見積もりの相手にはマツダの「CX-3」がいいでしょう。
クラス唯一のクリーンディーゼル車として人気を得た「CX-3」ですが、例のVW問題でディーゼル車に逆風にさらされており、販売も苦しい状況です。
したがって2015年登場の新機種でありながらも、値引きが拡大中。
「XV」の値引きを引き出す相見積もりの相手としては理想的です。
これによりNAガソリン車との差額30万円を目標とする交渉に弾みが付くはずです。
また、「XV」の競合車種となりそうな価格帯には、トヨタの「RAV4」がありますが、真剣に検討するにはあまりにもモデルが古すぎます。
しかし、「XV」の値引きを引き出すたたき台として利用するなら面白いかも知れません。
ただし、30万円はかなり厳しいと思われますので、オプションの値引きを含めて25万円ほどが落としどころになるでしょう。
2.0Lのハイブリッド車として考えてもコストパフォーマンスの非常に優れた一台と言えるでしょう。
ホンダヴェゼル
値引き目標ハイブリッド車18~20万円
NAガソリン車20~23万円
クロスオーバーSUVクラスにおいて、現在人気ナンバーワンの車種だけに値引き交渉は一番厳しい。
特にハイブリッド車は20万円が精いっぱいだが、2WD車であればトヨタの「アクアX-URBAN」が強敵になるので、ぜひ相見積もりで揺さぶりをかけたい。
4WD車に関してはライバル不在の状況なので、値引きはやや低め。
マツダの「CX-3」が価格的には近いので、「XV」同様に利用が出来そうだ。
そして、2016年中にも発売が噂される「プリウス」の派生車種の姿が明らかになれば状況が一転する可能性もある。
販売比率の高いNAガソリン車は価格も安く、ライバルは意外に少ない。
相見積もりにはSUVにこだわらないで、勝価格帯の近いコンパクトカーでかまわないでしょう。
マツダCX-3
値引き目標 25~28万円 相見積もりは必要なし
「ヴェゼル」の独占状態だった1.5LクラスのクロスオーバーSUVクラス。
マツダの威信をかけたクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D1.5」を搭載し、2015年に登場した「CX-3」はまさに「ヴェゼル」キラーと言っていいでしょう。
燃費こそハイブリッド車には届かないものの、ガソリン車以上の燃費性能と燃料費の安さ。
さらにクリーンエネルギー補助金というおまけもついてきます。
しかし、何といってもそのビッグトルクは「XVハイブリッド」を圧倒し、最新の4WDシステム「i-ACTIV AWD」の評価は高く、走行性能は折り紙付きなのです。
しかし、2015年に発覚したVWのディーゼル車排ガス不正問題を受け事態は急変。
マツダには何の問題もないのですが、世間のディーゼル車に向けられる目は最悪の状況になってしまいました。
12月にはさらに改良され、特有の振動と異音を押さえて魅力を増しましたが、販売は苦戦中で値引きに歯止めがかからない状況です。
値引き交渉においては競合車種の存在をほのめかす程度で良く、相見積もりは必要ないでしょう。
下手に値引きの少ないライバルの値引き条件を見せれば、ほんの少し上乗せするだけで終わってしまいかねません。
ライバルの条件が不明な方が良い条件が引き出せることもあります。
割高なイメージのあるディーゼル車ですが、大幅値引きが可能ならコストパフォーマンスの面からも選ぶ価値が高くなるでしょう。
トヨタアクアX-URBAN
値引き目標 15~18万円 コストパフォーマンスは断トツ
2014年12月のマイナーチェンジにおいて、新たなグレードとしてSUVテイストを反映させたクロスオーバールックの派生車種が「X-URBAN」 。
クロスオーバールックと言うように、4WDの設定が無いため、トヨタでもクロスオーバーSUVとはしていないものの、欧州を始めとする海外市場のクロスオーバーSUVは、この2WDモデルが主流。
通常の使用ではなんら不便はなく、低燃費ではライバルに圧倒的なアドバンテージがあります。
値引きにおいては「アクア」の他グレード同様、最も厳しい車種であり、15万円を超えれば上々でしょう。
しかし、「XV」よりも安い210万円という価格と燃費を考えると、4WDにこだわらなければコストパフォーマンスは断トツなのは間違いありません。
全てが売れている訳ではない
人気のあるクロスオーバーSUVクラスでは新規機種の登場やフルモデルチェンジが続き、各社とも力を入れています。
ここに挙げた車種以外でもスズキの「SX4 S-CROSS」と「エスクード」も「XV」の競合車になるでしょう。
あるいはホンダにも「CR-V」、日産の「ジューク」もあります。
また、トヨタも「プリウス」のプラットフォームを採用する新機種の導入が予定されるなど、2016年も主役になるのは間違いないでしょう。
値引きの基本は相見積もりですが、販売が上位の人気車種にはモデルの古い車種や販売の低迷している車種を選ぶのが鉄則です。
人気のあるクラスでも全てが順調に売れている訳ではないことも知っておくべきでしょう。