2016年9月にフルモデルチェンジされたコンパクトミニバンのホンダ「フリード」は、好調の先行予約もあって順調なスタートダッシュを見せています。
ライバルはもちろん2015年に先にフルモデルチェンジされたトヨタの「シエンタ」しかありません。
そのシエンタは発売以来大ヒットを続け、それまで「フリード」が君臨していたコンパクトミニバンにおいて、ゆるぎない地位を確立しています。
その両車と、プチバンの「ソリオ」を含めて、値引きの面から比較してみましょう。
目次
ライバル車の値引き比較
フリード | シエンタ | ソリオ | |
---|---|---|---|
排気量 |
1.5L ハイブリッド |
1.5L ハイブリッド |
1.2L マイルドハイブリッド |
車両価格(円) | 1,880,000~ | 1,689,709~ | 1,454,760~ |
JC08モード燃費 | 17.6~27.2 | 15.4~27.2 | 22.0~27.8 |
値引き予想額(万円) | 0~5 | 5~10 | 10~13 |
リセールバリュー(A~C) | A | A | B |
発売年月日 |
2016年9月 FMC |
2015年7月 FMC |
2015年8月 FMC |
人気度(A~E) | A | B | C |
ホンダ・フリードの値引き
年明けまでは値引きは期待出来ず
新型「フリード」の特徴
新型「フリード」は、「シエンタ」及び先代モデル同様にコンパクトなサイズの3列シートを設け、1.5L車と「シエンタハイブリッド」と同燃費となるの27.0㎞/Lの「SPORT HYBRID i-DCD」を採用したハイブリッド車を設定。
低床化による広い室内と優れたシートアレンジ、そして使い勝手をさらに進化させている、
さらに先代では「フリードスパイク」として独立した車種であった2列シート仕様車を「フリード+(プラス)」として「フリード」に吸収し、コンパクトミニバンで初となるハイブリッド4WDとともに「シエンタ」にはないバリエーション展開させています。
フリードの値引き
発売直後ということもあって現金値引きはほとんどないのが現状です。
しかし、「シエンタ」との競合は避けられないことをあって、下取り対策や様々なオプション品のサービスなど、現金値引き以外のお得な条件が出る可能性があります。
「シエンタ」の見積を手にホンダディーラーへ行けば何らかのサービスは引き出せるはずです。
特に旧型の「フリード」や「シエンタ」を下取り車にする場合には、大幅な査定アップが認められており、事実上の値引きとなります。
相場以上の下取り価格が期待できるので、この時期には買取り専門店へ売却するよりもホンダディーラーでの下取りの方が良いかもしれません。
買取り専門へ売却して下取り無しの状態だと、ホンダディーラーも手の施しようがないのです。
しばらくは納期も数か月かかるため、この状態は年末から年始にかけては間違いなく続くはずです。
2017年の春ごろには納期も少しは落ちつき、「シエンタ」と販売合戦も激しくなるために値引きも可能になるはずです。
トヨタ・シエンタの値引き
シエンタの特徴
「フリード」よりは緩む値引き
2015年7月に、発売から12年を迎え、初のフルモデルチェンジを実施。
トレッキングシューズをイメージした機能性と動感を表現した若々しいデザインとなった。
ハイブリッド車に搭載されているバッテリーをセカンドシート足元の下に搭載したことで段差の少ない低床フラットフロアを実現し、乗降性を向上させている。
パワーユニットには「THS II」を搭載したハイブリッドモデルを新設し、ミニバンでトップクラスとなるJC08モード燃費27.2km/Lを実現。
また1.5Lのガソリンエンジン車もアイドリングストップ機能の「Stop & Start System」を標準装備したことでJC08モード燃費を20.6km/Lさせている。
シエンタの値引き
値引きが少ないのは「シエンタ」も同じですが、すでに発売から一年が過ぎている事と、今ではトヨタの主力車種にまで成長しているため、たった一年で「フリード」にコンパクトミニバンの首位を奪還させるわけにはいきません。
こちらも対「フリード」の対策は講じています。
スペック的に劣ることは無いので、トヨタの営業力の見せ所といったところで、千客万来でてんてこ舞いのホンダディーラーの様に簡単には諦めてくれないでしょう。
唯一ハイブリッドに4WDがないのが弱点であるので、地方によっては交渉材料になるかも知れません。
また、3列シートが不要ならば、「フリード+」をちらつかせてもいいかもしれません。
もちろんチャネル間の競合も視野に入れます。
デビュー以来何のてこ入れもない「シエンタ」ですが、これから繁忙期の年末にかけて、追加車種や限定車などが登場する可能性も多いので、チェックすることが必要です。
スズキ・ソリオの値引き
「フリード+」に近い価格、OEM車の「デリカD:2」も使う交渉を
ソリオの特徴
2015年にフルモデルチェンジ。
全長3,710㎜全幅1625㎜というコンパクトなサイズながらも、1,745㎜という全高により驚くほど広い室内スペースを持つ。
さらに両側スライドドアも採用し、2列シートまでならミニバン以上の居住性能を持つのが特徴です。
まや、マイルドハイブリッドによる1.2Lエンジンは、27.8㎞/Lという「フリード」「シエンタ」のハイブリッド車を上回る燃費性能を誇ります。
ソリオの値引き
「フリード+」に匹敵するモデルが「シエンタ」にはないため、ライバルとしてはこの「ソリオ」が浮上します。
よりコンパクトなボディですが、軽トールワゴンの手法を活かした広い室内は、2列シートに割り切ったために「フリード」「シエンタ」以上。
荷室スペースは「フリード+」よりも奥行きはないものの、高さがあるために積載効率は優れている。
丁度「シエンタ」と同じ時期にフルモデルチェンジされてから販売も好調ですが、これはライバルがいないクラスだからとも言えます。
エントリー価格は「フリード」「シエンタ」よりも低いのですが、自慢のマイルドハイブリッド車となると、「フリード+」と変わらぬ価格になります。
燃費性能は「フリード+」のハイブリッド車並みですが、車格の差は歴然としているので、このあたりが値引き交渉の決め手になりそうです。
また、OEM車の「デリカD:2」を販売する三菱では、燃費不正問題に頭をかかえており、唯一自信を持って売れるスズキ製の「デリカD:2」はかけがえのない飯の種です。
そのため思い切った価格が提示される可能性があるので、相見積もりは必須となります。
総評 需要は高まれど選択肢が少ないコンパクトミニバン
常に多くの人や荷物を載せるなら、大きいサイズのミニバンが必要ですが、普段は2列目までしか使わないという場合が多い人がほとんどではないでしょうか。
それなら3列目を格納して荷室として活用でき、ムダを削ぎ落として車格を下げれば、同じ予算内で一クラス上の装備を手に入れることだってできるという理由で、「フリード」や「シエンタ」の様なコンパクトミニバンを選ぶユーザーが多くなっています。
問題は同クラスのコンパクトミニバンがこの2車以外にないことです。
これは購入者にとって選択肢が少ないということ以外にも、値引き交渉しづらいということになるのです。
それでも時間をかけて両車を比較し、損をしない買い物をすることは重要です。