2017年1月にフルモデルチェンジされたスイフトは、数ある国産コンパクトカーの中でも個性の強いモデルです。
主力となる試乗がヨーロッパということもあり、その走行性能には定評があり、デュアルジェットエンジンやマイルドハイブリッドそして1.0L直噴ターボエンジンなど、他社のコンパクトカーにはない独自の技術が採用されています。
同時期にマイナーチェンジされハイブリッド車も設定されたヴィッツや、充電不要のEVとして大ヒット中のノートなど、低燃費車が出そろった中で、燃費以上に気になる価格と値引きについて比較してみましょう。
低燃費コンパクトカーの値引き比較
スイフト | ヴィッツ | ノート | |
---|---|---|---|
車両価格(円) | 1,343,520~ | 1,181,520~ | 1,393,200 |
JC08モード燃費 |
ガソリン 24.0~ ハイブリッド 27.4~ |
ガソリン 25.0~ ハイブリッド 34.4 |
ガソリン 26.2~ e-Power 37.2~ |
値引き予想額 | 0~5万円 | 10~15万円 | 0~10万円 |
リセールバリュー(A~C) | B | B | B |
発売年月日 | 2017年1月 | 2010年12月 | 2012年9月 |
最終改良時期 | 2017年1月MC | 2016年11月MC | |
人気度(A~E) | C | B | A |
スズキ スイフト
2016年12月に4代目へのフルモデルチェンジを発表し、1月4日より販売開始されました。
新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用し、最大で120kgの軽量化を実現。
パワートレインは、改良された1.2Lの「デュアルジェットエンジン」に加え、27.4㎞/Lの低燃費性能を誇るマイルドハイブリッド、そして直列3気筒1.0L直噴ターボエジンを新たに設定しています。
スイフトの値引き
あえてデュアルジェットエンジン車狙いで
デビューしたてで値引きは難しいのは当然ですが、新車効果のあるうちに勢いをつけるため、、各種販売対策が多い時期なので、ニューモデルだからと諦めずに交渉しましょう。
価格帯で釣り合うヴィッツの1.3L車やノート1.2L車との競合で、1.2L車なら期待が持てます。
人気のマイルドハイブリッド車であっても、値引きに関してはそれほど他のグレードと差はありませんが、1.0L直噴ターボ車は生産台数も少ないために、難しいかも知れません。
値引きの比較もしたいので、デュアルジェットエンジン車も同時に見積もりと値引き条件を出させましょう。
実は性能と燃費のコストパフォーマンスを考えると、このデュアルジェットエンジン車が最も優れており、値引きも多ければなおの事狙いたいモデルなのです。
トヨタ ヴィッツ
新型とは言ってもマイナーチェンジ
2017年1月にマイナーチェンジされたヴィッツは、外観デザインが大幅に変更されました。
そしてアクアと共通のハイブリッドシステムによるハイブリッド車の設定により、34.4㎞/Lの低燃費を実現しています。
グレード体系では、スポーティーグレードの「RS」が廃止され、ハイブリッド車の設定に伴って1.5L車も廃止され、新たに「Sportyパッケージ」が設定されています。
ヴィッツの値引き
新型とは言っても2010年登場の車種であることを忘れずに
マイナーチェンジされてハイブリッド車が追加された「ヴィッツ」ですが、値引きはそう大きくは変わりません。
競合相手は多いのですが、今回の新型スイフトなどは適任でしょう。
ハイブリッド車はさすが値引きが難しいのですが、販売直後の勢いをつけるためにも意外と交渉に応じてくれるようですが、爆発的な人気が出る車種ではなく、あくまでシリーズの上位機種という位置付けのため、大幅値引きは望めません。
最量販車種は1.0Lより燃費の良い1.3L車。
ノートも含め価格帯が近いグレードでの相見積もりが有効です。
トヨタのコンパクトカーの中では中核となるモデルのヴィッツですが、新型パッソやルーミー/タンクの登場で新鮮味が薄れており、マイナーチェンジでどこまで勢いが戻るかが勝負の時なのです。
しかし、取り扱うネッツ店ではタンクとアクアの次という立ち位置。
ユーザーの興味も同じなので、この2車より値引きが大きくても当然です。
日産 ノート
2012年に発売された現行のノートは、直列3気筒1.2 Lエンジンと、1.2 L 直列3気筒エンジンにスーパーチャージャーを装備した2種類が用意されていましたが、2016年11月2日に量産型のコンパクトカーでは世界初の「シリーズ方式」のハイブリッドシステムを採用した「e-POWER」搭載モデルが新たに追加されました。
エンジンは発電で、その電力を利用してモーターの力で走行し、2.0Lターボエンジンに匹敵するビッグトルクを実現しています。
そしてアクアを上回る37.2㎞/lの低燃を実現したことで、販売台数も登録乗用車№1となっています。
ノートの値引き
e-POWER意外はセール価格
新パワートレイン「e-POWER」搭載車は、年が明けても爆発的なヒットを続けており、納期も相当かかるので値引きは不可能とみていいでしょう。
しかし、1.2L車とスーパーチャージャーの「DIG-S」は十分交渉できる余地があります。
e-POWERモデルに人気が集中するのを避けるためにも、ディーラーでは積極的に従来型エンジン搭載モデルをすすめています。
低価格モデルの1.2L車は以前からそれなりの人気がありますが、「e-POWER」の登場で存在意義を失ったDIG-Sは狙い目です。
燃費性能も今一つだったことに加え、「e-POWER」車がほぼ変わらぬ価格設定になったことで購入にあたってユーザーも敬遠しがちで、ここは大幅値引きのチャンスと言えるでしょう。
グレードも絞り込まれて生産台数も少ないのですが、他に無いスーパーチャージャーというメカニズムも魅力的で、割安感さえ感じられれば損は無いはずです。
買い得感を確認するためにもe-POWERモデルも同時に見積もりましょう。
もちろん、価格の釣り合うライバルとの相見積もりも効果的で、スイフトハイブリッドは最適です。
コンパクトカークラスの値引きと人気
増えるハイブリッド車 増えない値引き
スイフトハイブリッドの価格帯はノート e-POWERやヴィッツハイブリッドより安く、燃費の差は価格の安さで十分対応できますが、カタログ数値で大きく差があることでその経済性が理解されにくいのがネックとなります。
経済性能で言えばスイフトもノートも、そしてヴィッツも従来型の通常エンジンの方が良いのですが、国内のコンパクトカー市場ではハイブリッドでないと売れない、人気が出ないのも事実。
それだからこそ、スイフトもSエナチャージではなくマイルドハイブリッドを投入し、発売から年数がたって新鮮味の薄れたヴィッツでさえ、ハイブリッド車があれば売れると踏んだわけです。
また、日産はさらにEVを名乗ることでそれさえ超える効果を実践しています。
コンパクトカークラスにおいてはスイフトやルーニー/タンクの様なダウンサイジングターボが適しているとも思うのですが、価格がハイブリッドと同等であれば、間違いなくユーザーはハイブリッドを選ぶのですが、ハイブリッドだから値引きは出来ないと言う時代はそろそろ終わっても良いころです。